【洗濯マニアが解説】シームレスダウンとは?クリーニングしても大丈夫?

「シームレスダウン」という単語を比較的よく耳にするようなったのは、ここ数年の話かもしれません。

けれどもシームレスダウンが注目され始めたのは2008年まで遡り、流行の先駆けといわれているのは1966年に米国で創業されたアウトドアブランド「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」の「ビレイヤーパーカ」。

日本では2010年冬季のバンクーバーオリンピックに出場する日本選手団のために開発・提供され、10万円でも完売続出として話題になったスポーツウェア「水沢ダウン」(デサント)などが有名です。

この記事の執筆者 ハナさん

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お気に入りの衣類を長くきれいに着るため、衣類のアンチエイジングにいそしむ「洗濯マニア」で、ホームクリーニングに関する知識が豊富!「週刊SPA!」「LDK」「LEE」の洗濯特集など、雑誌・メディアでも活躍中。

~ 目次 ~
・シームレスダウンとは
 └ ユニクロがシームレスダウンをメジャーに!
・シームレスダウンはクリーニングに出せない?
 └ ドライクリーニングは厳禁!
 └ シームレスダウンのクリーニング価格
・もう一つのデメリット
・シームレスダウンの洗い方
 └ シームレスダウンを洗う際の注意点
・まとめ

シームレスダウンとは

従来のダウンは針と糸を使用し、中の羽毛を偏らせないようにブロック分けするのが主流となっているのですが、前述した「水沢ダウン」は「シームレステープ」という接着剤を使用しているのが従来のダウンとは違う大きな特徴。

それに熱を加えて圧着する「ボンディング加工」を採用することで、ステッチ(縫い目)のないシームレスな構造を実現しました。

つまりシームレスダウンには小さな縫い目がないため、その隙間から雨や冷たい風が進入することなく、従来のダウンよりも少ない羽毛(ダウン)の量で充分な保温性などの機能を果たしてくれるので、暖かいのにスッキリとしたシルエットも特徴となっています。

ユニクロがシームレスダウンをメジャーに!

水沢ダウン」の2014FWコレクション、「水沢ダウンジャケット シャトル」は公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2014年度グッドデザイン賞ベスト100」を受賞するなど、高機能・高品質のシームレスダウンとして一部のユーザーから絶大な人気を博します。とはいえ安いモデルでも8万円以上と手軽に購入できる価格ではなかったので、それほど一般家庭には浸透しませんでした。

しかし、その流れを変えたのが2015年に「ユニクロ」から発売された1万円台の格安シームレスダウン!その発売を皮切りに、一般家庭にも瞬く間に広がっていったのです。同時に浮上してきたのがクリーニングどうする?という問題・・・

シームレスダウンはクリーニングに出せない?

当時、シームレスダウンをクリーニングに出すと接着面が剥がれて品質が劣化する事例が続出。一部のクリーニング店では門前払いされることも多かったようで、シームレスダウンは「クリーニングに出せない」「使い捨てだ」とツイッターなどのSNSを中心に取り沙汰されました。

実は圧着に使われているのは「ポリウレタン樹脂」という素材で、合成皮革などにも使われています。合成皮革を使用した靴やカバンは本革よりも安価だが耐久年数は長くない、というのを多くの方が実感されているかとは思いますが、シームレスダウンも同じ原理で、耐久年数の目安は平均3年と短く、そのことについては洗濯タグの注意事項に製造年とあわせ、以下のように記載されています。

「約3年で劣化(剥離・べたつき)します」とのことです。製造年の記載もみられます。

圧着部分の剥離はクリーニングの影響だけではないのですが、クリーニングが剥離の引き金になることが多いため、それが問題視されたわけですね。

ドライクリーニングは厳禁!

ドライクリーニングの溶剤は油、ポリウレタンは油を吸収して膨張する性質を備えているので、シームレスダウンとドライクリーニングは「すこぶる相性が悪い」というのは確実に言えること。その結果、伸縮性が失われて脆くなり、ポリウレタンの寿命はイッキに縮まります。

そう・・シームレスダウンはクリーニングできないのではなく、「ドライクリーニングができない」のです!

これは、従来のダウンジャケットについていた洗濯タグです。
水洗い不可・ドライ洗い可となっていますね。

そして、こちらがシームレスダウンの洗濯タグです。ドライ洗い不可・手洗い可となっています。

このように従来のダウンと洗い方が異なるため、発売当初は多くの事故を招いていましたが、現在は正しい洗い方が浸透し、断るクリーニング店も減ってきました。

というわけで事実確認のため、クリーニンング店13社※に電話をかけて「シームレスダウン」のクリーニング可否を問い合わせてみたところ・・・
※13社…一般的なクリーニングチェーン店9店、全国チェーン店1店、地域密着型の個人クリーニング店3店

A〜I社(9社):洗えるがクレーム対象外

G社:洗えるが自然乾燥になるので納期に10日ほど要する(クレーム対象外)

K社:拭き洗いのみ対応(クレーム対象外)

L社:製造から3年以内のみ対応(クレーム対象外)

M社:対応不可

13社中「対応不可」と返答したのは1社だけでしたが、すべて「クレーム対象外」と言われました。

シームレスダウンのクリーニング価格

あらためて調査した結果、驚いたのが販売価格の振り幅。一般の利用客が多い大手チェーン店に尋ねてみたところ、普通のダウンと同じ価格から店舗によっては特別料金が必要など、しかも980円〜4,455円まで幅広い値段!

安かろう悪かろうでは困りますので、あまり安すぎるのも心配ですが、高すぎるのも困りもの。事前に購入価格(クオリティ)を確認し、それからクリーニング店に依頼されたほうがよいでしょう。

もう一つのデメリット

これはあまり知られていませんが、ユニクロでシームレスダウンが発売された当初、友人から頼まれて洗った時の実例です。

シームレスダウンは縫い目が少ない分、風や雨などの水を通さないため保温性に優れているのが特徴と紹介しましたが、その特性ゆえに通気性が悪く、汗をかいても湿気を外に放出できません。その結果、イヤなニオイがこもりやすいのです。

雑菌を繁殖させないためにも、脱いだ後のシームレスダウンは風通しの良いところに干して湿気を飛ばしましょう。

それでも臭いが気になる場合はクリーニングに出すのも解決策の一つですが、あまり頻繁に出すもの不経済・・・
しかし、ユニクロのシームレスダウンは洗濯絵表示に「手洗い可」のマークが入っています。
というわけで、これを機に「自宅洗い」に挑戦してみませんか?

従来のダウンジャケットは洗濯機で洗えますが、シームレスダウンはデリケートなので、長持ちさせるためには手洗いがオススメ。「手洗い?面倒なんじゃないの・・?」と思われるかもしれませんが、意外と簡単なんですよ。

シームレスダウンの洗い方

まず使用する洗剤ですが、おしゃれ着用洗剤(中性洗剤)が最適です。

おしゃれ着用洗剤でなくても中性洗剤、なおかつ漂白剤や蛍光剤が入っていなければ問題ないのですが、おしゃれ着用洗剤は柔軟効果も兼ね備えているので、別途柔軟剤を使う必要がありません。

洗い方

【1】袖や襟などに汚れが目立つようなら、薄めた中性洗剤をタオルに染み込ませてよく絞り、汚れた箇所を拭き洗いします。

シームレスダウンは防水加工が施されているので汚れは表面だけに付着していることが多く、洗剤を染み込ませた布で拭くだけでもよく落ちます。

【2】洗面ボウルに人肌程度のぬるま湯を入れたら中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)を溶かし、そこへダウンを20分ほどつけ置きしてください。

放っておくとダウンは浮いてくるので、10分ほど経ったら上下ひっくり返すとムラなく液剤が全体に行き渡ります。

【3】約20分経ったら水を抜き、ある程度水が切れたら新しい水を入れ、衣類を揺らしながらすすぎます。これを2〜3回繰り返し、泡が出なくなったらすすぎは完了。

【4】バスタオルにダウンを挟み、丸めるようにして優しく脱水します。洗濯機の脱水機能を使うと遠心力で接着面が剥がれやすくなるので、手洗いにこだわってください。

【5】ある脱水できたら肩幅のあるハンガーにかけて陰干しするのですが、乾燥機にはかけず、自然乾燥させましょう(※冬場は2日ほどかかります)。

【6】濡れている間は中のフェザーがぺちゃんこになっていて不安になるかもしれませんが、乾いたあとに衣類を振るふんわり蘇ります。

シームレスダウンを洗う際の注意点

  • ポリウレタンは高温で剥がれるので自動乾燥機等は使わない
  • 高温のアイロン作業は厳禁
  • 脱水時は優しくタオルドライ
  • 濡れたフェザーは切れやすいので完全に乾くまで触らない

まとめ

まだネット上には「シームレスダウンはクリーニングに出せない!」という記事も残っていますが、もはや過去の話です。しかし、ドライクリーニング専門の店舗では断られることもありますし、状態(年月)によっては受け付けてもらえないこともあるのは事実。また価格にも差があるので、事前に電話などで最寄りにある複数の店舗に問い合わせてみてください。

また、自宅で洗う際に使用する「おしゃれ着用洗剤」では洗浄力が弱く、完全に汚れが落ちないこともあります。
些細な汚れであれば上記の手洗い方法をオススメしますが、冬物衣料の洗濯に不慣れな方やシーズン最後の洗濯、あまりにも汚れが目立っている場合はクリーニングに出し、「プロの手を借りるのも正しい洗濯法」の一つなので、上手に使い分けましょう。

この記事の執筆者 ハナさん

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