お茶会の着物のマナーとは?女性・男性それぞれの着物の選び方を解説

お茶会の着物のマナーとは?女性・男性それぞれの着物の選び方を解説

茶道では普段のお稽古、お茶会など着物を着る機会が多いです。
ではお茶会に出席する、お茶会でお運びをする時はどんな着物がよいのでしょうか?
ここではお茶会にふさわしい着物についてまとめてみましょう。

~ 目次 ~
1. 茶道では「染めの着物」を着る
2. お茶会におすすめの着物とは?~女性編~
3. 女性が色無地の着物を選ぶ際のポイントとは?
4. お茶会におすすめの着物とは?~男性編~
5. 男性が着物を選ぶ際のポイントとは?
6. まとめ

茶道では「染めの着物」を着る

着物には染めの着物(やわらか着物)と織りの着物(かたい着物)があります。

染めの着物は絹糸で白生地を織り、後から色を染めたもの。
一方、織りの着物は先に色染めした糸から生地を織ったものです。

茶道では一般的に「染めの着物(やわらか着物)」を着用します。
着物には格が存在し、染の着物はフォーマル向き、織りの着物はカジュアル向きです。

さらに茶道では立ったり座ったりする動作が多いです。
織りの着物はかたいため、裾が乱れやすくなってしまうでしょう。
一方、染の着物は生地が柔らかく体に沿うので所作がしやすいのです。

お茶会におすすめの着物とは?~女性編~

お茶会で女性が着用する着物をまとめてみましょう。

色無地

お茶会で最も着用機会が多いのが「色無地」です。
柄がない色無地は、わびさびの精神である茶道にぴったり。
綸子、緞子など地紋が織りだされているので柄がなくても華やかに見えます。
帯の合わせ方次第で格を上げることもできるので1枚あると便利です。

江戸小紋

江戸小紋の中で鮫、行儀、角通しで、遠目に無地に見える細かいものは着用OK。
また霰、万筋、菊菱でも、紋を入れれば着用できます。

訪問着・付け下げ

格付けが高く華やかな訪問着は、大きな会場で行われるお茶席におすすめです。

小紋

お稽古などでは小紋を着ることもあります。
また気軽な大寄せの茶会であれば、小紋の着用でも問題ないでしょう。

ただ砕けた小紋、色違いが強すぎる小紋はふさわしくありません。
飛び柄の小紋は、色々な帯と合わせることができるのでおすすめです。

色留袖・振袖

色留袖はおめでたい席、立て札のお茶会を華やかに演出したい時におすすめ。
袖や帯結びが邪魔になるため、茶席の広さが十分にある場合に着用したいです。

女性が色無地の着物を選ぶ際のポイントとは?

お茶会に最もおすすめの着物と言えば「色無地」です。
では色無地の着物の中でもどのようなものがふさわしいのでしょうか?
ここではお茶会に着ていく色無地の選び方についてまとめてみましょう。

一つ紋がおすすめ

無地の着物では染め抜きの一つ紋が入っているものがよいでしょう。
一つ紋は準礼装として着ることができます。
三つ紋は、着物の格が上がり、格式の高いお茶会での着用のみに限定してしまいます。
紋の数が目上の人より高くなるのはよくありません。
そういった意味でも一つ紋の方が重宝しそうです。

顔写りのよい色をチョイスしよう

色無地の場合、一つの色で全身を包むので、顔写りのよい色をチョイスしたいです。
彩度の低い渋めの色を選べば季節を問わず年中使えるので便利。
色には季節感があり、桜色や若草色などは春の季節にぴったりです。
ただその時期を過ぎてしまってからお茶会に着用するのは避けましょう。

地紋は派手すぎないものをチョイスする

極端に大柄な地紋、浮き立ってしまう地紋などはあまりおすすめできません。
お茶会では品よく馴染むために、地紋は派手すぎないものを選びたいです。

参加するお茶会によって帯をうまく変えよう

格の高い袋帯を合わせるのがおすすめです。
またお稽古であれば名古屋帯などを合わせるのがよいでしょう。
さらに色無地の着物とモダンな帯を合わせれば外出にもぴったり。
帯を変えるだけでガラリと雰囲気が変わり、あらゆるシーンで活躍しますよ。

お茶会におすすめの着物とは?~男性編~

お茶会で男性が着用する着物をまとめてみましょう。

お召と袴

最もよく見かける組み合わせは「お召と袴」です。
紋が入っているものであれば、フォーマルな席にもぴったり。
袴はフォーマルな仙台平が一般的ですが、茶道では股の分かれた馬乗袴が基本です。
紋付の着物+フォーマルな袴を用意しておけば格の高い茶席にも参加できます。

十徳

十徳は昔ながらの着物で、茶人が着るイメージが強いでしょう。
羽織のように、着物の上に着用します。

しかし十徳は着てよい人が限られた着物になります。
十徳は家元に認められた人だけが着用を許される着物で着ているだけで格が高いです。

着流し

着流しは気軽な茶席であれば着用できます。
フォーマルな会であれば、あまり着用されることはないでしょう。

着流しは着付けが簡単で、普段来ている着物を活用できるというメリットがあります。
堅苦しい雰囲気が苦手という方におすすめです。
洋装やカジュアルな服装でも問題ない場合は着流しでもよいでしょう。

男性が着物を選ぶ際のポイントとは?

男性がお茶会に着物で参加する際の注意点をまとめてみましょう。

柄のある着物は選ばず無地を選ぼう

男性向けの着物は基本的に無地が多いでしょう。
お茶会の席でも派手さを抑えた無地の着物が好まれます。
色は落ち着いた色見がおすすめです。

浴衣のようなカジュアルな和装は×

浴衣のようにカジュアルすぎる着物を選んでしまうとよくありません。
お召素材のフォーマルなものであれば失敗しません。
また素材に関しては、特に決まりはなし。
お稽古などでは絹以外の着物を選ぶ人も多いですよ。

お茶会の格に合ったものを選ぼう

茶席と一言で言っても、その席によって状況が異なります。
格の高いフォーマルな会もあれば、砕けた会もあるでしょう。
格の高い場合、着流しはふさわしくないので、紋付の着物+袴が一般的です。
参加するお茶会の格に合わせた着物を選ぶようにしましょう。

お茶会で着用した着物はクリーニングに出そう

お茶会で着物を着た場合、汚れてしまうこともあります。
着物はそのままにせずに、クリーニングに出すようにしましょう。
着物専門のクリーニング業者に依頼すれば、大切な着物でも安心ですね。

まとめ

お茶会で着物を着る際には女性、男性それぞれ適した着物があります。
女性であれば色無地、男性であればお召と袴がおすすめ。
一つ紋付きであればフォーマルな席でも着用できるので1着は持っておきたいです。

またお茶会の格によって選ぶ着物は異なります。
格に合わせて着物を選ぶとよいでしょう。

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