麻の洗濯方法は?注意することはある?

リネンやラミーなど、麻で作られた洋服は通気性と速乾性に優れているので、汗ばむ夏に最適です。麻のシャツやワンピースなど、普段着として着る機会が多い中、気になるのが洗濯ではないでしょうか。麻は柔らかい素材のため、間違った方法で洗濯するとシワや黄ばみが目立ってしまいます。

今回は、麻は洗濯できないのか、洗濯方法や洗う時に気をつけて欲しいポイントなどをご紹介します。

麻は洗濯できない?

植物の繊維を加工して作られる麻は、綿素材の洋服のように洗濯できます。ただし、綿の布製品と違って素材の目が粗いため、自宅で洗濯すると素材がダメージを受けてしまうことがあるので気をつけなくてはいけません。

麻を洗濯する前に、まずは素材の特徴とよくあるダメージを確認しましょう。

麻は洗濯すると縮む

麻がどれくらい含まれているのかで変わりますが、ほかの洗濯物と同じように洗ってしまうと、全体的に約10%縮む可能性があります。そのため、麻の洋服は多少縮んでもいいように大きく作られているケースが多いです。

麻を洗濯する時は、縮むことを想定して丁寧にお手入れしなくてはいけません。

麻の洗濯は黄ばみが目立つ

麻は繊維の網目が大きいため、皮脂や汗などの汚れが付着しやすい特徴があります。汚れは表面だけではなく奥まで浸透してしまい、洗濯すると黄ばみや目立つというデメリットがあります。

さらに、繊維の目が大きいことから色移りする可能性も高いため、白系の麻の洋服には注意が必要です。

麻は洗濯すると毛羽立つ

素材の中でも丈夫な麻は、洗濯してもヨレなどダメージを受けにくいメリットがあります。しかし、麻を洗濯することで繊維同士がぶつかり合い、シワや毛羽立ちが目立ちやすくなるのがデメリットです。

まだ1回しか着用していないのに、自宅の洗濯機で洗ったら毛羽立ちがひどくて着られないこともよくあるので気をつけましょう。

麻の洗濯方法は?自宅でもできる?

麻を洗濯する時は、必ず洗濯絵表示を確認しましょう。洗濯絵表示には、麻が何%配合されているのか、洗濯機や手洗いなど洗い方などが記されています。

素材はどれも洗濯機で洗えるとは限らず、間違った方法で洗ってしまうと麻の衣類ダメージだけではなく、ほかの布製品も傷めてしまいます。自宅の洗濯機で麻を洗う時は、必ず洗濯ネットに入れておしゃれ着洗剤を使いましょう。

洗濯機によって選べるコースは違いますが、「手洗いコース」または「ドライコース」など水流の弱いコースが適しています。脱水は麻生地を傷めてしまうため、できるだけ短時間で終わらせるのがポイントです。

麻の洗濯が終わったら「陰干し」後、「スチームアイロンでシワを伸ばす」ようにしてください。干した後、洗濯物を軽く叩いてシワを伸ばすなど、お手入れせず放置するとシワが目立ってしまいます。

麻の洗濯は温度が重要!

麻は高温に弱く、熱いお湯で洗ってしまうと生地が縮む可能性が高いです。
洗濯をする時は、水または30℃以下のぬるま湯が適しています。
自宅で麻の洗濯する際に、お風呂の残り湯を活用する人が多いのですが、麻の素材には不向きです。
ほかの衣類と洗う時は、温度に十分気をつけましょう。

麻は洗濯だけでの染み抜きが難しい

麻は綿素材に比べて吸水性が約4倍と、汗ばむ季節には最適な素材です。吸水性が優れた特性があるため、その分汚れも吸着しやすいのがデメリットです。

シミは白い麻素材ほど目立ちがすく、通常の洗濯丈では染み抜きできません。染み抜きは酵素系漂白剤やつけ置き洗いが効果的です。酵素系漂白剤は生地にやさしく、汗ジミなど皮脂汚れに強い特徴があります。お湯で溶かした酵素系漂白剤に、約60分つけ置きしましょう。

麻はお湯を使うことで縮みや型崩れが目立ってしまうので、できるだけぬるま湯を使いましょう。すすぐ時も、ぬるま湯から少しずつ水に切り替えるのがポイントです。

麻の洗濯に注意!家庭とプロの仕上がりはまったく違う

家庭でも麻の洗濯はできますが、水の温度や脱水方法など間違えてしまうと生地を傷めてしまう可能性が高いです。洗濯のプロであるクリーニング店でも、麻素材のお手入れには気を使います。

クリーニング店は、自宅ではできないドライクリーニングで麻を洗濯します。水ではなくドライクリーニング溶材を使って汚れを落とすため、油を落とす力や乾燥時間、温度など最適な環境で洗濯できるため仕上がりがまったく異なります。型崩れや色落ち、シワなど気になる麻素材の洋服は、クリーニング店にお願いすると安心です。

まとめ|麻は洗濯機でお手入れが難しい

麻は汗など吸水性に優れ、乾きやすいのが特徴的ですが、汚れの目立ちやシワになりやすいといったデメリットもあります。

最近は自宅でも洗濯できる麻素材の洋服が増えていますが、洗濯絵表示に書かれた洗濯方法をしないと毛羽立つ可能性も。

麻は洗濯機でお手入れできても、脱水時間や陰干しなど注意ポイントも多いため、工夫が必要です。麻素材で作られた大切な洋服をきれいに仕上げたい時は、クリーニング店におまかせしましょう。

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