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成人式の帯揚げを自宅に洗い大幅に縮んだ

私は現在61歳になる専業主婦です。いまからお話するのは、いまから10年ほど前の娘の成人式の際の私の大失敗です。
その年は暖冬で、成人式の日にもせっかく用意したキツネのショールが必要ないほどでした。午前中の成人式に間に合うよう早朝から美容院で着付け、式の後は中学の同窓会の集まりにでかけ、娘は慣れない振袖姿で丸一日を過ごしました。

帯揚げを自分で洗うことに。陰干ししたまでは順調だった

また、暖房と同窓会でのジュースやお茶などの水分摂取が多かったことで、真冬にもかかわらず、大量の汗をかいたようです。その結果、肌襦袢は言うにおよばず、長襦袢から着物、帯にいたるまで汗染みができてしまいました。

振袖はひとり娘のために総額100万ほどかけたもので、本人も私もとても気にいっていたものでした。私は自分自身も友人の結婚式に列席した際にホテルの暖房が効きすぎて、帯まで汗染みのために着物の色に染まってしまったという経験がありましので、迷わず、着物も帯も長襦袢にいたるまで京洗いというのでしょうか、専門店に持っていって生洗いしてもらうことにしました。

その際、うっかりしていたのが、帯揚げのことでした。その帯揚げは長襦袢同様に着物の紺に合わせて、特注で染めから作ってもらった総絞りの草木染めのものでした。小さいと言えば、着物と比べれば小さいものですし、普段、絹のブラウスだって自分で手洗いしていましたので、なんとかなるんじゃないかと思いました。

そこで、洗面化粧台のシンクにお湯をはり、おしゃれ着洗いの中性洗剤を入れて、そっと押し洗いをし、脱水機はかけずに緩くしぼり、陰干しにしました。

翌日、私は自分の目を疑いました。帯揚はみごとに縮み、首巻きサイズになっていたのです。あきらめきれない私は、なんとかならないものだろうかと、両端を持って引っ張ってみたり、重りをつけて吊るしてみたりしました。

大幅に縮みアイロンをかけても元に戻らず。結局別のものを購入

最後にはダメ元精神を発揮して、アイロンまでかけましたが、どうにも元にもどすことはできませんでした。悪いことには、特注で染めてもらったものでしたので、既製品の中から同じものを買い直すことができません。振袖を誂えた呉服屋さんにも相談しましたが、草木染めは全く同じものにはならないと言われ、作り直すというのも断念しました。

仕方なく、似たようなものを探すということにしたのですが、これが至難の技でした。帯揚は着物と帯だけでなく、袖口からちらりと見える長襦袢の色などとも微妙に関わっていて、なかなか、これといったものに出会えませんでした。

最終的には、まあまあこれならよしとするかという妥協で選んだ品に落ち着きました。代替品は2万円くらいだったと記憶していますが、値段もさることながら、かかった手間暇と自分でダメにしてしまったことに対して、非常に自己嫌悪を感じました。

その後、娘は大学の卒業や友人の結婚式など十回ほどこの振袖を着用いたしました。その度に自分で損なってしまったあの帯揚の色合いを思い出してしまったものです。

帯揚なんて小さなものだからなんてなぜ思ってしまったのかといまでも時々思い出しては悔しい想いをしています。もう一度、京洗いのお店に行くのも面倒だと思いましたし、小物を忘れていたのも恥ずかしいとも思ったのも事実ですが、これくらいはなんとかなるだろうという過信ともったいないという、いま考えれば、いじましい節約の気持ちのなせる業でした。

結果的にはそんなに気に入ったものでもないものを大変な時間と手間をかけて買い直すことになってしまったのですから、とんだ節約となってしまったわけです。確かに専門店で洗ってもらうのはお安くはないですが、あの時、洗いに出した振袖はいまも綺麗なままです。将来、孫娘が成人式を迎えるときにも是非着せたいと娘共々願っています。

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